ロシア最大のSNS、VKの創業者が開発!収益化しないメッセンジャーアプリ!
一風変わったメッセンジャーアプリを見つけたので紹介します。
ロシアで最も有名なソーシャルネットワーク VKontakte の創業者である、パーベル・ドュロフ氏(29)が Digital Fortress という会社をアメリカに設立し、Telegram というメッセンジャーを公開しています。
Telegram とは?
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セキュリティに最大の強みを置くメッセンジャーアプリで、電話番号を知っている人に対して、写真、動画、ファイル(doc,zip,mp3 etc...)を一瞬で送ることができます。クラウドベースなので、どんな端末からでも送信が可能で、アプリは電話番号に紐づけられているため、ログインやパスワードは必要ありません。また、200人までのグループ作成も可能です。
類似のサービス Whatsappと違う点は、無料&月額費用なし!広告表示もなし!
マネタイズは?
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大前提として、このサービスは収益を目的としていません。そのため、広告を配信することもなければ、データを販売することもありません。
もしサービスの存続が危ぶまれるようなら、ユーザーから寄付でも募ります
とサイトに書かれています。
収益をあげない仕組みである以上、政府から睨まれることもないし、仮に何か言われても、サーバー上にはデータが残ってないので、どうしようもありません。
とも公言しており、とにかく人畜無害をアピールしています。
さらに、API やプロトコル をすべて公開しているので、合わせて、最も有益なバグを指摘した人に 2000万円の賞金を提供するセキュリティコンテストを開催しています。スピードやセキュリティの質はもちろん、オープンで健全なメッセンジャーとして知名度を高めようとしています。
セキュリティは?
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同社が自信を誇っているセキュリティですが、アプリ上でのやりとりは、終端間暗号化(End-to-End Encryption, E2EE)によって保護されているため、企業サーバーを経由しません。つまり、企業側でデータの解読などはできないということを意味します。ちなみに、Apple の Facetimeも同じ仕組みに基づいています。複数のデータセンター(ロンドン、サンフランシスコ、シンガポール、ヘルシンキ)を所有するため、速くて、安全です。
さらに、パーベルの兄であり、VKontakte の技術責任者でもあるニコライ・ドュロフ*1が自ら開発した MTプロトコルに基づいています。詳細はこちら
今後の計画は?
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2013年の8月にiOSで、10月にAndoroidで公開しました。AppAnnie によると、中東を中心に数百万ダウンロードされてはいますが、主要国ではイマイチです。
このアプリをリリースした目的は、ユーザーから確固たる信頼を集めることであり、次のステージへの第一歩としています。今後、音声通話アプリの開発などを検討中ですが、Telegram との関係性はハッキリしていません。
現時点では、目論見が成功しているとは言えなさそうですが、ドュロフ兄弟にはVKを流行らせた実績があります。VK の DAU(Daily Active User) は5000万人です。ロシアのインターネット人口は 6000万人であることを加味すれば、圧倒的な知名度といえます。
今後、どのような展開を見せるのか楽しみです!
出典:Forbes.ru
*1:サンクトペテルブルク大学とドイツのボン大学、2つの大学で博士号(数学)を取得