IT大国ロシア

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2億円以上を調達!ロシア教育系スタートアップ5選+1

 



今日は、暇があれば調べようと思っていた、教育系スタートアップです。


ロシアの人口は、1億4千万人ですが、モスクワに約1000万人、サンクトペテルブルクに約500万人、加えて、100万人を超える都市が10 あります。(合わせても3000万人未満)*1

あと1億人どこに住んでるんだよ?w

国土広いから隣町への通学も大変そうだし、冬は寒いし、暗いし、ロシアではオンライン教育は必然なのでは?と思っていました。ちなみに、Rusbaseの調べでは、2014年から2015年にかけて、ロシアの教育ビジネスは50%の成長率が予想されています。


会社名:dnevnik.ru
創業:2009年
調達額:12億円
株主:Runa Capital
概要:小学生、教師、保護者向けSNS

ロシア、ウクライナに展開し、 3万校への導入を果たしており、登録は無料で、500万人の児童、63万人の教師、270万人の保護者が登録しています。電子教材はじめ、授業の時間割、学級通信、行事連絡などすべてサイト上でのやりとりが可能です。また現在は、進学にまつわる情報(入試など)を蓄積しているようす。

会社名:LinguaLeo
創業:2009年
調達額:3億円
株主:Runa Capital
概要:オンライン英語学習

数か月で3000語~8000語の新しい単語を覚えるようなカリキュラムがあり、フリーミアムで、3か月で2400円、1年で7200円というプラン(中・上級者)が用意されています。CIS圏を中心に600万人が利用。ロシアで有名なビジネスコンテスト(2011年)で受賞するなど、多くの注目を集めています。
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会社名:UNIWEB
創業:2010年
調達額:2億円
株主:個人投資家
概要:ロシア語圏のオンライン大学

授業は有料(平均3万円)のものが多く、修了後は大学から証明証が発行されます。講義は映像講義で、通常の大学のように「同じ時間に、同じメンバー」で受けます。講義だけではなく、学生同士のディスカッションや課題・ケースなどインタラクティブな設計です。現在は 9の大学と提携しており、多くがMBAに関する授業です。

会社名:ChekiO
創業:2009年 (サービス開始は2011年)
調達額:2億円
株主:Vegas Tech Fund、他多数
概要:オンラインプログラミング学習(中級)

ウクライナ人を中心にした多国籍チーム。コードを書いてパズルを解き、プレイヤー同士でフィードバックさせたり、チームを組んだりさせて、ソーシャル性を高めています。現在はユーザー数を増やすことに焦点を当てており、エンジニアの企業紹介によるマネタイズを検討中。ユーザーは約 2万人で、週の平均プレイ時間は3時間。

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会社名:YaKlass
創業:2007年 (サービス開始は2010年~)
調達額:2億円
株主:Vesna Investment
概要:小学生向けオンライン補助教

無料版は、国語と算数のみ。有料版(月額300円)は、ほかの教科にも登録でき、より詳細な解説にもアクセスできます。各科目で50段階のレベルが設置されており、このサービスを通じ、30%の学習効率UPが期待できるそうです。(自社調べ)



あと、個人的に使ってみたいと思ったサービスを1つ紹介します。

会社名:WeStudy.in
創業:2013年
調達額:3000万円
株主:個人投資家
概要:海外学習アドバイザーのマッチング

創業者のアレクサンドルは、ニューヨークへの留学経験がありますが、カリキュラムや現地の情報は、友人から好評価でした。それに着想を得て、海外留学や研修を希望する学生と、アドバイザー(コーディネーターor 経験者)をマッチングします。紹介料は一律5000円で、応募書類の手配や奨学金の手続きサポートは、追加費用が発生します。


感想
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調べてみると、サービスの完成度やユーザー数において「まだまだ感」が否めませんが、電車の中で小さな子供が iPadで本を読んでたり、ゲームをしているのをみると、流行る土壌はあると思います。電子書籍をとってみても、お年寄りもバリバリ使っているので、デジタルデバイスに対する敷居は結構低いと思います。とはいえ、まだ都市部の人間だけだなあ、というのは強く感じます。

*1:ちなみに、日本では上位10都市に住む人口は約7000万人です