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IT大国ロシア

ロシアのITベンチャー、ロシアの大学生、ロシアのあれこれ、日本ではアクセスしにくい情報やニュースを発信します。

ロシア最大のECサイト OZON.ru


ロシア国内における利用者数NO.1のECサイトOZON.ru を紹介します

1998年、本のオンラインショップ(ロシア版Amazon)として立ち上がりました。現在の代表は Maelle Gavet という女性で、ボストンコンサルティンググループ(BCG)に在籍していた頃、マーケターとしてOZONに参画したのがはじまりです。


Maelle Gavet 220x324 Russian ecommerce giant Ozon is considering a future IPO but being acquired by Amazon would be cool image credit: OZON


2013年1月のインタビューで「10年以内にロシアのオンラインショッピングの市場で80%のシェアを獲得する」と宣言しています。そして勝負を仕掛けたのは2011年でした。流通経路の拡大&企業買収のために、100億円の大型な資金調達を行いました。(ちなみに楽天も投資しています)。

そして、2012年2月に50億円でSapato.ruというサービスを買収しました。これは靴やアクセサリーに特化したECサイト、ずばりロシア版ザッポスです。2010年6月に創業。毎日250万人以上がサイトを訪問し、2012年2月には50億円でバイアウト*1ですから、驚くべきスピードです。

その甲斐もあって、East-West Digital News によると、2012年12月時点で、220万点の商品を扱い、1500万人が登録し、毎月2400万人が訪れる人気サイトとなりました。その内、約6割が地方からの購入。売上高は250億円。

【参考】楽天:会員数6500万人、売上高4000億円 (広報資料より)

Amazonは脅威でない
中国とロシア市場には独自のルールがあるため、アメリカや他の国で通用したノウハウを輸出(コピー)すればよい、というわけにはいきません。ロシアには「ロシアポーチタ」という、日本郵便にあたる企業がありますが、これがトラブルの原因になるとして、OZONは独自に流通会社をグループの傘下に抱えています。そのため、誠実なサービスと共に、商品をきちんと届けることができ、圧倒的な信頼を勝ち得ています


(ロシアポーチタを利用したことがありますが、まったく不便さを感じませんでした。しかし、地方都市では「モノを送るのに2ヶ月かかる」とか、カンファレンス等では「ロシアポーチタ(笑)」の扱いを受けています)

Amazonは、2013年4月にモスクワに事務所の設立を発表しました。それから、同年8月には電子書籍コンテンツを扱うロシア最大手litresと業務提携を結んでいます。このことからも、Amazonは本流の通販業でロシア市場を狙うというよりは、電子書籍Kindleのシェア獲得に力を入れているものだと思います。


多角化するなら
OZONは、OZON.tarvelという航空券やホテル予約に特化したサービスも運用しており「これはAmazonとの大きな違いだ」としています。もし今後も事業(商品のラインナップ)を多角化するとしたら、これら企業を相手(or買収先)にすることになりますが、どういう分野に繰り出すのでしょうか?

  • 自動車部品に特化して、300億円の売上をもつ Exist.ru
  • 洋服に特化して、250億円の売上をもつ KupiVIP.ru
  • 電化製品に特化して、250億円の売上をもつ Holodilnik.ru

感想
ロシア市場では、購買意欲の高い中間層が増えています。Amazonにとっても魅力的な市場であることは間違いありません。その中で、国内80%のシェアを狙うOZONは、IPOして事業を拡大させるのか、はたまた、Amazonへの売却もありえるのか、今後の動きが楽しみです。

もし「ロシアの○○について調べて欲しい」というご要望がございましたら、お気軽にご連絡ください。ロシア人学生に聞くなり、Q&Aサイトに投稿するなり、あらゆる手段を駆使して、僕なりの回答をさせていただきます。

*1:2009年のAmazonによるザッポスの買収は900M$(約720億円)でした